2014年のゲームを振り返る:『TURBO BBA』

投稿者:Material 204926 1 mini 井戸乃博士 投稿日:2015/01/31 05:12 【レビュー】

皆様こんばんは♪
井戸の博士の助手、ラヴィアンです。
今回も2014年の印象に残るゲームを紹介したいと思います。


2014年には、
さりげなく今までRmakeになかった、
新しいジャンルのゲームがいくつか登場しておる。
そのひとつに「レースゲーム」がある。


レースゲームと言うと、
自動車などが一定のコースを走って
順位やタイムを競うゲームのことですね。
でもRmakeにも、そのようなゲームがありませんでしたか?


君が言っているのは、こちらのゲームのことかな?
確かに、こういう上から見下ろす視点のレースゲームは、
Rmakeにもあったのだ。


(ikosamiさん作 『Car Race』


だが、わしが言うとるのは、
このような3D視点のレースゲームのことなのだよ!
専門的な言い方をするとフロントビューと言ったりする。
ちなみに、さっきのような見下ろし視点のやつはトップビューと言うぞ。



微妙な図を使った説明、ありがとうございます・・・
何のゲームを意識しているのかは、あえて言わないことにします・・・
でも3D視点のゲームを作るのは、
技術面のハードルが高いんじゃありませんか?
遠近感の表現が難しそうですから・・・


ところが、そのハードルを乗り越えた作品が
2014年に2作品も公表されておるのだ。
今回は、そのうち1作品を紹介したいと思う。






takiさんの『TURBO BBA(たーぼ びーびーえー)』ですぞ。
2014年11月15日に公表されておる。
まずは、オープニングの美麗な夜景を堪能してもらいたい。





操作はいたって簡単だ。
カーソルキーの『←』と『→』を押すと自機が左右に動くので、
迫ってくる赤い車を避けながら、
ひたすらハイウェイを走ってスコアを稼ごう。



①画面左上にスピードメーターが表示されておる。
 『z』キーを押すとスピードが上がって左右の動きが速くなる。
 2段階までスピードを上げることができる。

②画面の右上に表示されている緑のバーは制限時間だ。
 時間とともにバーが短くなっていき、
 全部黒くなったらゲームが終了してスコアが表示される。
 赤い車にぶつかると制限時間が大きく減ってしまう。


動画でお見せできないのが残念ですが、
近付いてくる車の動きがとても滑らかです。
操作もスムーズでちゃんとスピード感があって、
爽快な気分で遊ぶことができます。
作者様の高い技術力を感じさせますね。


そうだろう。ゲーム自体はシンプルだが、
非常に高度な技術が使われている。
だが、この作品の驚くべきところは他にもある。
下の画像を見て何か気付かないかね?




あら・・・そういえば、左下の数字・・・
もしかしてこのゲーム、2DRPGなんですか?!
2DRPGの仕様で、こんなゲームが作れるんですか・・・


そのとおりだ。
Rmakeでゲームを作った人なら分かると思うが、
いろいろなジャンルのゲームを作るときは、
たいていノベルゲームがベースになっておる。
ノベルゲームのほうがスクリプトを組みやすいのだろう。
だが、この作品は2DRPGのフォーマットを作り変えて、
全く違うゲームにしてしまったというわけだ・・・
恐るべき技術力と言わねばなるまい。


完成度も非常に高いですね。
Rmakeの仕様で、ここまで質の高いゲームが作れるという、
いい見本になりそうです。


このように『TURBO BBA』は、
手軽にスピード感と爽快感を味わえる。
レースゲームの鏡とも言える作品だな。
さて、それではせっかくなので、
わしがこのゲームのお手本をお見せするとしようか。
走り屋、井戸の博士の実力を見るがいい!


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 


・・・・・・・・・


無理をなさらないでください・・・
もともと運動神経が鈍いのに加えて、
体力や動体視力が衰えているんですから仕方ありませんよ。
むしろ、博士にしては健闘したほうではないかと・・・


や・・・やかましい!
そんな憐みの目でわしを見るんじゃない!
年寄りだと思って馬鹿にしおって・・・


だが、諦めるのはまだ早い・・・わしには切り札がある!
実は、このゲームには裏技があるのだ・・・
走行中にあるキーを押すと、こんなこともできてしまうのだぞ・・・
これでリベンジしてやるわ!見さらせ!




?!


はっはっはぁーーーーっ!
どうだ、見たか!
これでスピードに乗りきれない、
わしのようなヌルゲーマーも安心だ!


こんな機能まで付いているんですね・・・
スクロールがとても滑らかだったので驚いてしまいました。
でもここまで来ると、
レースゲームの域を超えているような気が・・・


まあまあ、そう堅いことを言いなさんな。
ゲームを気軽に楽しめるんだから、いい裏技だとわしは思うよ。
・・・しかし、このゲームの技術力の高さにはつくづく驚かされる。
自由に動くことができて、しかも操作が非常に快適だ。
この仕様でアクションゲームやシューティングゲームを作ったら、
いい作品ができるんじゃないかね・・・


RPGのミニゲームとして作ってみるのも、
おもしろそうですね。
夢が広がる素晴らしい技術だと思います♪




それでは、まとめを。
『TURBO BBA』は今までありそうで無かった、
良質のレースゲームです。
操作は非常にシンプル。
それでもスピード感は抜群です。


レベルの高い技術がさりげなく盛り込まれていて、
ゲームを作る側から見ると驚くことばかりでした。
Rmakeのゲームでこんなこともできるという、
新鮮な感動を与えてくれる作品です。


プレイするたびにBGMが変わるといった細かい工夫もあって、
全体的に遊びやすいように作られています。
滑らかに動くグラフィックだけでも一見の価値があるので、
ぜひ気軽に遊んでもらいたいですな。


ところで、ずっと気になっていたんですが・・・
なぜ自機の画像を隠しているんですか?
何か問題でも・・・


ああ、これはちょっとしたネタがあってな・・・
プレイヤーに自分の目で確かめてもらいたいからだよ。
そのほうがインパクトも大きいと思うのでね・・・


そうですか・・・承知いたしました。
興味のある方は、どうぞお気軽に遊んでみてくださいね。
それでは今回のレビューはここまでとさせていただきます。

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コメント一覧

User icon mini taki(投稿日:2015/02/02 02:01, 履歴)
レビュー記事を投稿して頂きありがとうございます。
制作時にもidohakaさんにはお世話になりました。

2014年製の名作と並べてご紹介して頂き
光栄の至りです。
嬉し恥ずかしな気分で悶えてます。

ラヴィアンさんのびっくり顔が見られたので
裏技を実装した甲斐がありました。

制作開始時はaoihikawaさんの愛よとどけRのような
正統派の疑似3Dレーシングを作ろうと企んでいた事や、
ノベルゲームエディタの使い方を未だによく知らない事はココだけの秘密です。

idohakaさんのこれからのご活動を楽しみにしております。
素敵なレビューをありがとうございました。
Material 204926 1 mini 井戸乃博士(投稿日:2015/02/02 19:44, 履歴)
takiさん、どうもご無沙汰しております。
公開前に遊ばせていただいたときも、
滑らかに迫ってくる車とスムーズな操作性に感動いたしました。
まさに目から鱗、という感じでございました。
しかし、わたくし不覚にも制作時にプレイしておきながら、
裏技に気付いたのはだいぶ後になってからでした・・・
あの裏技を考慮しても、けっこういいバランスになっておるのですね。
下の方にも書きましたが、簸川さんの「愛よとどけR」とは
違った楽しみ方ができる作品だと思います。
高度な技術を自然な形で生かした作品と感じました。
いいゲームをありがとうございました。
Cdv30200 aoi icon mini aoihikawa(投稿日:2015/01/31 10:35, 履歴)
文章内でも解説されておりますが

特殊なジャンルのゲームは
これまでノベルベースのものが多かったのですが、

この作品は2DRPGをベースにしているという点について
私も、斬新で凄い作品だと感じました


ゲーム自体のバランスもしっかりしている
まさに名作のひとつですね
Material 204926 1 mini 井戸乃博士(投稿日:2015/02/02 19:36, 履歴)
簸川さんも名作と感じられているんですね!
作品の良いところが見える意見をいただけると、
レビューした甲斐があります♪

簸川さんの「愛よとどけR」とは違った魅力や持ち味があって、
あわせてプレイすると興味深いかもしれません。
そちらのほうもいつかレビューさせていただこうかと思います・・・