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井戸乃博士(投稿日:2014/05/06 16:05/06/14)
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井戸乃博士(投稿日:2014/05/06 16:05/06/14)
作者はミステリばかり読んでいて好みが偏っております。 最も敬愛するのは横溝正史氏で、中でも「八墓村」がお気に入りだそうです。 極限状態に追い詰められた状況や、 事実が分からないゆえの不信と猜疑心の描写が秀逸なのだとか。 あと映画やドラマではなく原作を読むように、これ重要、だそうです。 次に島田荘司氏の「占星術殺人事件」。 これは純粋な推理小説としておすすめとのこと。 作者がトリックに衝撃を受けた作品は、 これが初めてなんだそうですよ。まあ当てになりませんが・・・ それから連城三紀彦氏・・・ってご存知でしょうか? どんでん返しに定評のある方で、 最後の最後まで展開が読めない作品を書かれています。 デビュー作の「戻り川心中」は伝説的に言われていますし、 「恋文」という作品で直木賞を受賞してます。 後期の作品では、例えば「白光」は評価の高い作品です。 人間の心理を執拗に突き詰めて重苦しく描いており、 最後まで読むと恐ろしいようなやりきれないような何とも言えない気持ちになります。 この人の作品は現在、非常に入手しづらいのが難点でして、 作者は折にふれてブックオフを訪ねては作品を救出しておるようです。 最後に泡坂妻夫氏の「聖者と死者」を。 この方は非常に手の込んだ文章を書くのですが、 この作品には本自体に仕掛けがあって、 ページが袋とじになっており、最初はそのまま読んで短編小説として読めますが、 その後、袋とじを切り開いて別の長編小説として読むことができます。 内容はともかく、これを実際に作品として作ってしまったところに感心します。 現在、復刊されているので興味のある方にはぜひ読んでみてほしいところです。 以上、偏った小説の紹介でした。 |