マイナー映画ランキング②

投稿者:  39 mini tomato 投稿日:2012/11/21 02:27

ちょっと前回は有名すぎたかな。という心配が全くの杞憂だったようで、
嬉しいはずなんですが、なんなのでしょうねこの寂しさは。
という事で、行ってみましょう、個人的マイナー映画ランキング5位から上!


マイナー度と面白さを☆五つで評価していくよ!


ランク5
マイナー度☆☆ 映画の面白さ☆☆☆☆
ウォルター少年と、夏の休日
ウォルター少年は夏の間、母方のおじさんという二人の老人の家に預かられる事となる。
莫大な財産があるという二人の元には、セールスマンや親族を名乗る者がひっきりなしにやってきて、二人の日課は彼らを追い返す事であった。しかし、少年と暮らすうちに、老人たちにも変化が起こり始める。ある日ウォルターは老人の片割れハブおじさんが、一人庭を彷徨い歩く姿を見て……。

夏になると見たくなる作品。地上波でも何度も放送しているので、マイナーとは言い難いかもしれませんね。
偏屈な老人二人のおとぎ話のような冒険譚を、ウォルター少年が聞いていくという体裁がとられているのですが、たとえ冒険譚が嘘であろうと構わないウォルター少年の優しさと、悲しい過去と財産から偏屈で孤独であり続けた二人の老人が、少年と触れ合いながら心を開いていくという構図は、胸が大変熱くなります。うっ、思い出し涙が。
爽やかなアメリカの農場風景に、アラビアンナイトのような冒険の回想がマッチして、映像的にも大変美しく。少年時代に追い続けた夢や希望を思い出させてくれる映画だと思います。
映画の面白さでは文句なしですが、まだちとメジャーなのでこの順位で。


ランク4
マイナー度☆☆☆ 映画の面白さ☆☆☆☆
タッカー&デイル~史上最悪にツイテない奴ら~
タッカーとデイルは見た目は怖いが、心はまったく善人な田舎者。コツコツためた貯金をはたいて、念願の別荘を買ったのだが、ひょんなことからキャンプに来た大学生グループの一人を助け、連れ帰った事で、殺人鬼に間違われてしまう。さらに、仲間の奪還を狙う大学生たちが不慮の事故で次々死んでいき、誤解は決定的なものになっていく。ホラー映画のお約束を根底から覆す、スプラッタホラーコメディ超大作。

ぴゃあああああ面白いぃいいいいいい。
「13日の金曜日」とか「ハロウィン」とか「エルム街の悪夢」とかとか、映画史に残るスプラッタホラーの一角に、また新たな名前が追加されたと個人的に思うくらいの名作でした。本当に、なんで大々的にCMがうたれなかったのか、全くもって謎ですね! いえ、嘘です、分かってます。ウッドチッパーで人がみじん切りになる映画はさすがに地上波じゃ流せないわ。せいぜいサイコロステーキサイズまでですもんね(バイオハザードとか)!
表現は柔らかいのですが(当社比)、スプラッタ描写があるのでやっぱり全年齢向けというわけにはいかない所が玉にきず。でも、話の構成としては非常に優良。愛あり笑いあり戦いありで、良作エンターテイメントに仕上がっています。グロでもちょっとなら耐えられるという方は是非。

ランク3
マイナー度☆☆☆☆ 映画の面白さ☆☆☆☆
さまよう魂たち
幽霊が見えるもののインチキ霊媒師のフランクは、不幸な事故で死に別れた妻を探していた。ある夜フランクは女医ルーシーの夫に、妙な数字が浮かんでいるのを見つける。自分の他には誰にも見えないそれをいぶかしむうちに、数字が現れる者たちが皆不自然な死を遂げる事に気づく。そしてフランクとルーシーは、町に潜むおぞましい陰謀に迫っていく。

ジャンルとしてはホラーコメディに分類されています。これも大変地味な作品ですが。主演は「バックトゥザフューチャー」でもおなじみマイケル・J・フォックス。俳優としても病気で休業する直前の作品なので、非常にレアな中年フォックスが見れますし。コメディ色が強いとは言え、なかなか硬派に作りこまれているので、ホラーの怖さも楽しめ、いろいろお得な作品だと思います。96年の作品ですが、結構CGも頑張ってますよ。

ここまでホラー(というかスプラッタ?)が目立ちますが、面白いながらも有名になれないという不遇のB級が多いのは、やっぱり見る側の得手不得手と言う点でホラーが一番だという気がします。でも、怖いだけで倦厭するにはもったいないホラー、人間ドラマやコメディタッチなホラーは沢山あるので、どうぞチャレンジしてみてください。

ランク2
マイナー度☆☆☆☆ 映画の面白さ☆☆☆☆☆
3時10分、決断の時
ベン・ウェイドはさえない農場主。もとは軍人だったが、足を痛め田舎に引っ込み、借りた農場は追い出される寸前。それでも耐え忍ぶだけの父の姿に、上の息子には軽蔑されていた。そんなある日、農場の交渉にベンが町へ出た所、偶然ギャング団のボス、ダン・エヴァンスが逮捕されるのに一役買う事になる。しかし、裁判の為には明後日の三時十分のユマ行きの電車に載せなくてはならない。彼の部下たちの報復を恐れ、誰も護送役を名乗り出ない中、ベンはその役を自らかって出るのであった。

これもヤバいくらい面白いです。主役のベンを演じるクリスチャン・ベールが好きで、ダンを演じるラッセル・クロウも好きで、役者が見れれば儲けものくらいの軽い気持ちで見始めたのですが、いやぁとんでもなかったです。特にラスト十分は画面の前から動けません。
凶悪犯との困難な旅の内に、悪人だが義理は通すダンと、男として父として自分の存在意義を探すベンの間に、理屈や立場を超えた友情が芽生え始め、まさしくタイトルのように三時十分の決断が重要な意味をもっていきます。名実ともに第一線で活躍する有名俳優を二人起用したうえでの熱演ぶりもぜひお見逃しなく。


ランク1
マイナー度☆☆☆☆☆ 映画の面白さ☆☆☆☆☆
みんな元気
年老いて妻に先立たれた男フランクが、毎年恒例のパーティーをひらくも、それぞれ自立して家を出て行った四人の子供たちは用事があると今年は誰も来なかった。来ないならこっちからいってやると、父は子供たちの様子を見に病身をおして旅に出るのだが、子供たちはそれぞれ事情を抱えており、父親に嘘を重ねて行く……。

この「みんな元気」は、日本の映画「東京物語」をオマージュしたイタリア版「みんな元気」のリメイクのハリウッド版「みんな元気」です(ややこしい)。ロバート・デニーロ主演といえば分かりやすいと思います。
私とこの映画の出会いは、かれこれもう五年以上昔になります。雑誌に一コマ公開予告が乗っていて、その時は「エブリバディーズファイン」という名前で紹介されていました。デニーロが雨の中泣いているというシーンの切り抜きが印象的で、ずっと公開を待っていたのですが、結局日本で公開されたという話を聞かず、企画倒れだったのかなとおもっていたら、「みんな元気」の名前でDVDだけ発売されていると聞き、慌てて鑑賞しました。いや、よかった。デニーロ作品に外れなしとはよく言ったものだと実感しました。
秘密を抱え嘘をつく子供たち、でもそれは老いた父親を心配させたくないから。しかし父親は本当に何も知らないで、騙されているだけなのか?
しみじみ家族のありがたさをヒューマンドラマで描いていくというタイプの映画ではないと思います。むしろ家族のつながりの深さをはっと突きつけられるような映画だと思います。「愛しているから」「大切だから」という理由で行う事がいつでも正しいとは限りません。うっとおしく思うときもあれば、心の支えになるときもある。束縛じみた絆のいい面と悪い面をどちらも隠すことなく描いていているところに好感が持てます。
育児に人生を捧げてきた父親の、哀愁漂う背中をあそこまで真摯に表現したデニーロはやはりさすがの一言。他の役者陣もなかなか豪華揃い。本当になぜ劇場公開されなかったのか、理解に苦しみます。
ヒューマン枠から一位のご案内でした。

いかがでしたでしょうか。興味がありましたら、やはりどれもTSUTAYAで旧作で借りれますので、是非ご鑑賞ください。また、こんなマイナー映画どう? という方がおられましたら、是非コメントください。お待ちしています。
ではでは、駄文をつらつらと失礼いたしました。

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コメント一覧

  39 mini tomato(投稿日:2012/11/21 22:22, 履歴)
近年ツタヤ会員に登録してから、急激に映画を見る本数が増えているようです。
ツタヤでウォルター少年はよく表紙を表におすすめされているので、見る事が多いかもしれませんね。
気になったものがあったら、是非見てみてください。ツタヤのおすすめは結構はずれがありませんよ。
え、ツタヤのまわしものだって? そんなことありませんよ。^^
User icon mini 退会したユーザー(投稿日:2012/11/21 12:27, 履歴)
tomato氏は映画鑑賞がお好きなんですね~。
ウォルター少年と、夏の休日はツタヤで見たような..。