ああ、なるほど」

投稿者:User icon mini lomen123 投稿日:2014/03/18 18:36

レン以外の3人が不安そうな表情を浮かべた。彼女達にとってマスターである北堀はただのマスターではなく、自分達を作り出してくれた開発者でもあるのだ。そんな人物が嘆いていたとあっては不安に陥るのも無理は無いだろう。
 不安にかおをしかめる3人を見回しつつ、レンは大きく行きを吸い込むと話を続けた。

「この方法はMEIKO型の母性育成には多大な成果を上げた。だけど問題はKAITO型で・・・・・・依存心というか独占欲が半端無く育っちまったらしい」

「「「ああ、なるほど」」」

 三人の声が見事なハーモニーを奏でる。妹達が長兄をそのような目で見ているか、この一言で充分わかるだろう。つまり未だにKAITO型、というか彼女達の兄は姉にべったりで独占したがるのだ。メイコもそれを承知で何かとカイトに自分の手伝いをさせている。でないと弟妹たちに負担が掛かり過ぎるのである。

「確かに研究者によってあちらこちらいじくりまわされた、って事だから人間不信に陥るのは解るんだけど、それにしてもひどすぎやしないか、ってマスターは俺に愚痴ってた。あ、ちなみにカイ兄なんてまだ良いほうだぜ。最終テスト段階のAIプロトタイプKAITOは母親、姉、恋人の全てをMEIKOに求めちゃって、それが叶えられないと知った途端MEIKOを殺したり、精神的に追い詰めて中枢壊しちゃったり、その・・・・・・」

 さすがにレイプの件は言いづらくてレンは言葉を濁した。だが姉妹たちにとってはそんなことはどうでも良かった。

「なるほどね~。今でも時折ヤンデレ気味になるもんねぇ、お姉ちゃん追いかけ回している時とかさ。あれってそういうのの名残なのかな」

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